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地域性について考える
熊野町の現場。外壁の下地が張られました。ようやく建物の形が見えてきました。この建物は敷地が三角形でそれに合わせて建物も扇形になっております。「地域性」を考えるとき、近年では県産材を使うといった事や昔ながらの作り方を再現するといった事が取り組みとしてありますが、それらは建物に対する捉え方です。この建物は三角形の敷地というこの敷地特有の形状が区画整理等の合理的な理由でつくられたものではなく昔からあり続けたことによるもので、その三角形に沿うように通っている道を地域の人々は昔から当たり前のように通っています。その特有性に建物と関係性を持たせる事は地域性を考えることになるという考えに基づいています。これは結果としてどうなるとか人々が意識するといった次元ではなく無意識の中で当たり前のようにその関係性があり続けることが大切だという風に考えています。ちょっと難しい考えですが、僕が考え続けている空間の質、第六感で感じる建築という所につながっていくものです。そして扇形にする事は建物内に風を取り込みやすくするようになっています。「地域性」を考える時に建物単体をとらえるのではなく周辺環境を考える事に意識していけば、住宅という特定の使用者を対象とするものが公共建築物のような地域を考えた建築ができるのではないかという僕の仮説です。ややこしい話をしてしまいました。実は先日NHKで第六感について科学的に分析する番組をしていたのでそれを見て刺激を受けてしまったのです。この話をきいて興味をもたれた方はどうぞオープンハウスにお越しください、、、。(笑)