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中庭について考えてみる
熊野町で上棟が終わったあとの現場。左手にみえるビニールシートがかかった所が中庭になっています。よく住宅を設計する際、中庭を採用する事が多いのですが、一口に中庭といっても多様な形が存在します。先日完成した熊野町の別の住宅はコの字型の間取りに片方を木板の塀で覆うタイプで15帖の広さがありました。この位の広さになるとプライベートな「外」として機能します。一方で今回の住宅の中庭は4.5帖という小ささです。もはや坪庭に近い空間です。間取りもロの字型で完全に囲まれています。こうなると「外」という機能よりも「中」の延長的な扱いに変わってきます。ここに植栽を施しますと、家の中に植物が植わっている感覚に近くなります。または観賞用の贅沢な屋外空間でしょうか。とにかく「中」のためにある外、これが今回の中庭です。
これから家づくりを考えている方で、中庭を希望したい方は中庭の意味や使い方、どんな感覚で中庭を扱いたいかをじっくりと考えてみると家づくりがもっと豊かになるかと思います。それほど住宅において中庭が与える影響は大きいものです。